Pent〈ペント〉 ボトルインク コトバノイロ 草枕(くさまくら)






企画・文章:文具ライター武田健
日本の文学者の中で一番読まれていて、これからも残る作家は誰か、という話を、文学好きの母とすることがある。その時に決まって真っ先に話題にあがる作家が夏目漱石だ。
そして、ひょっとしたら夏目漱石以外にそういう作家はいないのではないか?という結論に至る。
それが証拠に夏目漱石は今でもファンが多く、日本全国に夏目漱石愛好者のグループがいて、漱石の研究をしたり、自分なりの漱石論を発表し合ったりしている。
そんな作家が他にいるだろうか?
もちろん、太宰しかり、川端しかり、ぼくの大好きな由紀夫ちゃん(三島由紀夫のこと)しかり、それなりにファンもいるだろう。 しかし、夏目漱石のファンというのはまた少し違うような気が勝手にしている。 漱石の作品そのものが、他の作家とは一線を画しているのではないかという気がしてならないのだ。そうなると必然的にその漱石を愛好するファンというのもまた他の作家のファンとは違ってくるのではないか。 「草枕」はそんな漱石の有名な作品だ。特に有名なのは、「山路を登りながら、こう考えた。」という冒頭の文に続く次の一説だ。
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」 「草枕」を読んだことがない人でも、この一説を知っているという人は多いだろう。 主人公は、山路を歩きながら、様々なこと想う。その過程を描いたのがこの作品なのだが、そこから漱石なりの芸術論を垣間見ることができ、そこにこの作品の面白さがある。 それによれば、住みにくい世の中からその住みにくい煩わしさを取り除いて、ありがたい世界をありのままに写し出すことが芸術だという。 その一説を読んだ時、ぼくはなぜ、自分が本を読むのが好きなのか、ということの問いの答えを得たような気がした。
例えば、主人公のように、山路を歩いていたとしよう。絵が描ける人であれば、その時に目にした風景や草花を描きとどめたいと思うだろう。 音楽を作ったり奏でたりする人であれば、鳥のさえずりや川のせせらぎの音を楽譜に落とそうとするだろう。 文章を書く人であれば、その風景を自分の気持ちとともに、それこそ漱石のように書き記したいという気持ちになるだろう。 そして、そこにあるのは、純粋なありのままの自然の世界だ。 そして、それを受け取る側は、そのありのままの世界をそのまま受け取ることになる。
私たちが芸術を求めているのは、様々な理由があるが、それぞれが抱えている様々な悩みや不安から解放されたいという理由も大きいと思う。 音楽を聴いている時、あるいは絵画を見たり、本を読んだりしている時、一瞬でもそういった様々な雑念が取り払われれば、そこに芸術の存在意義というものあるのではないだろうか。 この作品を通して、ぼくはそんなことを考えてみた。 そして、その作品を色にするならどんな色が良いかと思いを巡らせた時に思いついたのが、この何とも言えない色味である。 カテゴリーとしては緑になるのだが、苔色とも違う、微妙な色合いがぴったりだと思い、この色を指定した。 例えば読書感想文のように、何か芸術に触れた時の記録などに使うのにも最適な色だろう。
もちろん、太宰しかり、川端しかり、ぼくの大好きな由紀夫ちゃん(三島由紀夫のこと)しかり、それなりにファンもいるだろう。 しかし、夏目漱石のファンというのはまた少し違うような気が勝手にしている。 漱石の作品そのものが、他の作家とは一線を画しているのではないかという気がしてならないのだ。そうなると必然的にその漱石を愛好するファンというのもまた他の作家のファンとは違ってくるのではないか。 「草枕」はそんな漱石の有名な作品だ。特に有名なのは、「山路を登りながら、こう考えた。」という冒頭の文に続く次の一説だ。
「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」 「草枕」を読んだことがない人でも、この一説を知っているという人は多いだろう。 主人公は、山路を歩きながら、様々なこと想う。その過程を描いたのがこの作品なのだが、そこから漱石なりの芸術論を垣間見ることができ、そこにこの作品の面白さがある。 それによれば、住みにくい世の中からその住みにくい煩わしさを取り除いて、ありがたい世界をありのままに写し出すことが芸術だという。 その一説を読んだ時、ぼくはなぜ、自分が本を読むのが好きなのか、ということの問いの答えを得たような気がした。
例えば、主人公のように、山路を歩いていたとしよう。絵が描ける人であれば、その時に目にした風景や草花を描きとどめたいと思うだろう。 音楽を作ったり奏でたりする人であれば、鳥のさえずりや川のせせらぎの音を楽譜に落とそうとするだろう。 文章を書く人であれば、その風景を自分の気持ちとともに、それこそ漱石のように書き記したいという気持ちになるだろう。 そして、そこにあるのは、純粋なありのままの自然の世界だ。 そして、それを受け取る側は、そのありのままの世界をそのまま受け取ることになる。
私たちが芸術を求めているのは、様々な理由があるが、それぞれが抱えている様々な悩みや不安から解放されたいという理由も大きいと思う。 音楽を聴いている時、あるいは絵画を見たり、本を読んだりしている時、一瞬でもそういった様々な雑念が取り払われれば、そこに芸術の存在意義というものあるのではないだろうか。 この作品を通して、ぼくはそんなことを考えてみた。 そして、その作品を色にするならどんな色が良いかと思いを巡らせた時に思いついたのが、この何とも言えない色味である。 カテゴリーとしては緑になるのだが、苔色とも違う、微妙な色合いがぴったりだと思い、この色を指定した。 例えば読書感想文のように、何か芸術に触れた時の記録などに使うのにも最適な色だろう。






この商品には以下のバリエーション(色・種類)があります。
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