レビュー対象商品:ナインドラゴンズ 万年筆 Nine Dragons×尚羽堂 ラッキー・ドラゴン 饕餮(とうてつ)
投稿日時:2019/07/03 11:46:17
台湾ブランドだと思っていたけど、日本の会社が企画し、台湾の製造元で、中国の文化を取り入れたモチーフをデザインに用いているのですね。高価な中華まんではないのかの誤解を払拭するために、もう少しはっきり会社やブランドストーリーをアピールした方がいいかと思います。トウテツ、変換できませんね。殷の時代の故事に由来する何でも食らう化け物のイメージ、それなら真鍮でなく青銅で作るべきではと思いました。それか緑青の青銅色に変化させた銅とか。つや消しなのでギリギリセーフのデザインです。キャップは鋳造でしょう。尻軸は実はここにも細かな模様が刻まれているのですが、こちらはレーザー刻印なのか薄いです。なので、全体的に実に安っぽい、おもちゃっぽいイメージになってしまい、メーカーさん渾身の第一作なのに残念です。大先は金属か、樹脂に金塗装でしょうか。ここがプラモっぽいので全体がプラモっぽくなっている、大先はむしろアクリル樹脂か、無垢の金属(ブラックラスターのような)を使用されるとよいかと。書いた感じは、実に素直な書き心地で、同じく台湾産のツイスビーでは、ダイヤモンドシリーズとおなじかそれ以上に柔らかい感じです。なので、実は技術的にはすごいのに、いろいろ残念なところが残念です。せっかく「ボディー:耐衝撃樹脂」というのも、男心に受けるとこなんで、もう少し詳しい説明が欲しいです。そして、ドロッパーのような使用方法は、やはり工作精度をみると困難かと思います。あくまでも両用使用で、インクを軸に放り込むのは、イレギュラーかと。吸引式と勘違いしないようにこれも明記して欲しいです。対応コンバーターは、ペリカン、ビスコンティでしょうか。問題無く使用できました。十二国記や諸星大二郎作品、ファンタジーの世界でも有名な古代中国の大物をアイテムに据えるのだから、やはり、ニブにはトウテツの刻印が欲しかったです。なぜ、ニブの中心が何もないのか、OEMっぽいので非常に損をしています。ここはメーカーとモデルの顔なので、トウテツ印できまりでしょう。日本でも欧州の模倣でもない、本当の中国文明を扱う台湾製だからこそ、マニアにはアラが目に付いてしまう。パッケージが缶ペンケースなのは、ご愛敬ですが、うーん、、せっかくのモチーフとアイデア、生かし切れてない感じが惜しすぎます。インクは、ダイアミンのレッドドラゴンで書いていますが、贅沢な真鍮製ねじ込みキャップなのでラミーサファリやビスコンティのマグネロックよりドライアップしません。鋳造真鍮の密閉性はすごいかも。金属フェチでもあるので、実に惜しい、とほぞを噛んでしまう感じのできです。経年変化は楽しみです。コーティングしてないのは吉でした。このようにキワモノではないですが、惜しい、、、、せっかく日本の会社企画なのだから、金属加工にモメンタムファクトリーOriiさんとか、相談すればもっとデザイン、カラーに個性が出たかも。今後期待しています。家人には、中華まん買ったの?980円?って言われてショックでした。ほぞを噛んでしまう、、、